クレーマーから会社を守ろう!!クレーマーは間違ったサービスを作り出す
クレーマーから会社を守ろう!!クレーマーは間違ったサービスを作り出す
- 施主のために頑張って設計を考えてきたのに、施主の勝手な心変わりに、 次々と内容を変更させられる
- 打ち合わせのたびに、その場で思いついたことを話し、前と違うことを言い出す
- 再三の心変わりに対応していたためにてんてこ舞いになってしまったために仕事が遅れると、「対応が遅い」や「工期違反だ」と言い出す
- 状況によりサービスで対応することを伝えると、あたかもこちらに非があるかのように「全部そっちでもて!」と強引な要求
- 懸念事項やさすがに対応できない内容について話をすると、「社長を出せ!」・「誠意がない!」・「謝罪せよ!」の繰り返し
- 最終的には、料金を支払わないと開き直る始末
こういった経験はありませんか?
これらは、すべて典型的なクレーマーの特徴です。放置するわけには行きませんが、逐次対応していたら会社は潰れてしまいます。うまくいなして、仕事を完成させ、きちんと報酬を取るにはどうしたらいいか。 そもそもクレーマーに付け入る隙きを与えない会社にするにはどうしたらいいかを考えてみましょう。
目次
クレーマーの特徴
さて昨今テレビでもよく耳にする「クレーマ-」なる人々がいます。結局どういった人たちを指すのかを正確に把握されていますか?ちょっと考えてみましょう。
まず人的特徴から言いますと、ざっくり次のとおりです。
- 時間に余裕がある人(家にいる時間が長いなど)
- 執着心が強く、趣味・娯楽などがない人
このほか、行動パターンから考えてもわかりやすいので、それも見てみましょう。
- 心変わりが激しい
- 親密で良好な関係のときはとても優しい
- 言った、言わないで必ず揉める
- すべてこちらのせいにする
- 金銭的請求に凝縮する場合がある
- 発言の特徴として、必ず「上司(社長)を出せ」「謝罪しろ」「誠意を見せろ」「ほかではこれくらいサービスでやってくれた」が出てくる。
どうですか?商売をしていれば、一度や二度はお目にかかっていませんか。
クレーマーはなぜ生まれるのか
では、なぜクレーマーは生まれてくるのでしょうか。実は、クレーマーは自然発生的に生まれません。生来的な素因はあるのでしょうが、発生のトリガーを引くのも、それを大きく育ててしまうのも、実は被害者である場合がほとんどなのです。
第1の引き金
善意の気持ちで行ったサービスに対して徐々に要求が増えていくパターンです。
お客様だからと思って、ちょっとした手直しなどを二つ返事で了承して「サービスしておきますよ!」という発言をすることはありませんか?商売の中では一般的なサービスであり、全体の工事の中で「これくらいなら」と思うことはありますよね。しかし、これがまず第1の引き金になります。最初は感謝の言葉もあるのですが、だんだんと要求が増えてきて、気がついた時には多くの要求をしてきます。「いくら何でもそれは」と、難色を示すと、「なぜやってくれない・どうしてこれくらいサービスでやらないのだ・ほかでは当然対応してくれる」などと、言い出されてしまうことになります。
第2の引き金
じっくり時間をかけて同じ話を繰り返し、自分に有利な条件を引き出すまで延々と止まらないパターンです。しかし対応する企業にとっては、大切な業務時間を費やしてしまうために根負けしてしまうことはよくあります。その場しのぎのつもりで一旦非を認めてしまうと、断続的に要求が膨れ上がり、キリがなくなってしまうのです。
第3の引き金
クレーマーの最終的な要求として金銭を要求するパターンです。これまでのさんざんな苦労でこちらは相当参っていますから、これで縁を切れるならと思って、うっかり費用負担を容認してしまったりします。そうなると、これを皮切りに、あれもこれもと費用負担の要求が関を切ったようにおそってきます。最終的に費用を払うということは、責任を認めたことになるのだから、遅延の責任や損害等の請求までされることがあります。
クレーマーを生まないためには
クレーマーの因子を持った人は世の中にたくさんいます。しかし、昔は地域社会での人間関係などで、その発症がある程度押さえ込まれていたと考えられます。しかし、人的なつながりが希薄な現代社会では、クレーマーに変貌することへのストッパーがないのです。そのため、防御策はこちらで考えるしかありません。では、クレーマーに魅入られない会社のあり方はどうしたらいいのでしょうか。
心変わりへの対応
これは上記にある2「クレーマーはなぜ生まれるのか」の第1の引き金に対応します。まず、心変わりしたことによりお金と時間がかかることを徹底的に説明する事が必要です。それくらいなら、たいしたことないからといって、よかれと思って軽く受けない事が大切です。
最終的にサービスにしてあげることはもちろん諸事情から考えてもかまわないのですが、前提として最初に基本サービス、例外サービスなのかを明確に伝えることも必要です。
そのためには、下記のような場合は対応が必要です。
- 「変更」「追加」あった場合はきちんと伝える
- 別途費用がかかること説明し、見積書を渡す
- 工期が延びる場合は状況を説明し、同意書を得る
- 別発注となるものについては、必ず発注書をとる
この姿勢が大切です。これによって、自分は例外的な要求をしているのだ、契約外の行為を要求していることを教え込まないといけません。
言った・言わないを避けるために
クレーマーとは必ずといっていいほど、「言った・言わない」で揉めます。対策はとにかく形に残る物を残すしかありません。
- 議事録を作る
- できれば署名押印を得る
- だめでもメール添付などで送る
- 複数の社員で対応する
- 電話はできるだけさけ、メールでやりとりをする
- 電話は全件録音がベスト
これによって、おきたことは一応たどっていける証拠が残ります。そして、前項でも書きましたが、追加の見積書、発注書など、とにかく何か要求があるたびに「紙ベース」での意思表示をとることにより、「紙にあるものはある、紙にないものはない」という大原則を貫くことができるのです。
起きてしまったクレーマーとのトラブルの解消
まずはクレーマーに遭遇しないようにすることが最大の予防法ですが、まずはじめからクレーマーだとわかるわけもありません。そのため、もしクレーマーの被害に遭ってしまった場合の対処法を考えてみましょう。
自分に落ち度がある場合
意外にシンプルですが、とにかく謝る事です。非がないのに謝る事はありませんが、非がある場合は誠実に筋を通してきちんと謝る事です。謝る事のポイントは二つです。
- とにかくこちらが悪かったと伝えること。
- どうやって、フォローするのか(方法、時期)をきちんと伝えること。
この2点につきます。自分が逆の立場になってみればわかりますが、一番聞きたいのはこの2つなのです。その意味では、クレーマーももとは普通の人間なのです。
次は、手当を急ぐことです。まず急いで直せるものは必ず直してしまいましょう。また、直すことができずに金銭解決しかないとわかった場合は、金額が適正であるならばためらわずに支払って終わりにするのも1つの解決方法です。しかし金額が適正化どうかについては、疑問が生じるところでもあるので、専門家の意見は必ず聞いてください。そして、「これをもって解決つきました、これ以上は請求しません」と言うことがわかる書面を必ずかわしましょう。
こちらの落ち度ではない場合
実は多いのは、こちらのパターンです。この事態の場合には、とにかく耐えることです。そして面倒くさいからといって適当な対応で謝ったりしないことです。その意味では忍耐が必要です。基本的にクレーマーは頭のいい人が多いのですが、自分の気に入らない論理は受け付けないことが多いので、理解してもらうまで幾度となく説明することが必要です。
そして契約書や合意書など書面を示して、そこに記載されている事の内容を粘り強く説明することが必要です。それでも理解していただけないのであれば、民事調停や裁判を行ったりすることを怖がらないことが必要です。もちろん、企業の営業活動としての損得は考えなければなりませんが、安易な方法を選ぶと、逆に企業の営業活動は破壊されてしまいます。くれぐれも短気は禁物ですので、気をつけましょう。
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