建築の欠陥など設計ミスなどで訴えられた事例(構造計算値問題)
建築の欠陥など設計ミスなどで訴えられた事例(構造計算値問題)
数年前に販売した建物の構造計算値などの数値が建築基準法を満たしていなく、損害を受けたということで訴えられた事例をご紹介させていただきます。
目次
どのような問題を抱えて相談に来たのか?
A社は、数年前に自社で建築販売した建物のユーザーから、今になって、構造計算などの数値が建築基準法を満たしていない、損害をうけた、として訴えられてしまいました。
近時、構造数値の偽装事件の報道を見て心配になり、建築士に構造計算をしてもらったら、足りないというのが言い分です。また、建築確認申請の時に提出した図面と異なった建物が建っているので、検査済み証は取得出来ていない事案でしたが、そのことも欠陥だと指摘されてしまいました。
弁護士としてどのようなアドバイスをしたのか
まず、構造計算値は、建築基準法の改正により、しょっちゅう変わってきているので、今現在の法規の数値を満たしていなくとも、当時は違法でないことのほうが多いのです。ですので、その点を確かめるようアドバイスしました。また、建築確認申請と実際が異なったために、検査済み証が取れなかった点については、そのことをあらかじめ了承させて売却しておりましたので大きな問題にはならないことを伝えました。
具体的にどのようなサポートをしたか
まず、構造計算を改めて行い、その数値を当時の基準と照らし合わせてみました。本件は当時の基準であればクリアしている事案でしたので、その点は大丈夫でした。また、検査済証を得ていない点については同意はあるものの、ローンがつけにくいなどのデメリットがありますので、その点を考慮して和解を進めました。
どのような結果になったのか
最終的には和解金を支払うことで終了できました。
弁護士が介入したメリット
実際の構造計算値の数値に問題はないことを、明らかにすることができます。たとえ問題があっても、和解などの対処の方法があり、それを探ることができます。欠陥クレームに対しては、建築会社は悪くないというのは漠然と判断できますが、なぜ大丈夫なのか、なぜ問題がないのかを通訳してあげる役割があります。もし、問題があったら、修正方法を提示することができます。
当事務所ならではのポイント
建築分野は経験とその分野でどれだけ長くやってきたかが重要であります。その点、当事務所は、20年間建築会社、建て売り会社と顧問先として関わり、ともに歩んできました。弁護士でも現場で実際にやっていないとわからないことが多いのですが、現場で20年以上、建築会社に携わっていたため、案件数がとても多く、解決事例が多いのが特徴であります。
今後の予防策
家を売っただけにせず、アフターフォローやその他のサービスがしっかりしていないと、クレーム案件が増えるのでサービスをより先鋭化する必要があります。また、経済が低迷しているときは、家というのは人の人生を変えるような高い買い物ですから、必要以上に関係者はナーバスになります。争いが起こらないような対応をする必要があります。日常的に相談できる弁護士を見つけておくのも大切でしょう。
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