障害のある子供への特別出費としての療養費を請求した事例

障害のある子供への特別出費としての療養費を請求した事例

性別:女性
年齢:30代
職業:会社員
結婚歴:10年
子供:1人

目次

事案内容

事案の概要

夫からの言葉の暴力(モラハラ)に耐えられず別居。子供は障害を負っており、通常の婚姻費用の請求に加えて、特別出費部分としての療養費の請求をしていく必要があった。夫側は年収が高いが、療養費の実態を理解せず、話し合いは難航。調停を申し立て、調停委員の協力を得て、特別出費としての療養費の実態を相手方に理解させることに努めた。

結果

  • 離婚が成立しました。
  • 特殊な事情を鑑み、相当程度高額の婚姻費用を支払う合意を得ました。

解決期間

約15ヶ月

解決ポイント

  • ハンディキャップを持った子を育てることへの理解
  • 相手方の年収が、給与所得なのか自営業所得なのか

弁護士からのアドバイス

婚姻費用は、生活の糧で有り、待ったなしの問題。以前婚姻費用は生活保護的発想を持っていたため、女性の方にある程度の年収があったりすると支払いがなされなかったり、またある程度の婚姻費用が支払われていると、それ以上請求することが難しい事案が多かった。しかし、現在は所得の分配という概念が基本であるため、双方の年収から割り出された婚姻費用については、それをどう使うかという議論は生じてこない。また、本件のように、いかに通常の婚姻費用が高額であろうと、それはその所得の分配のレベルの話で有り、特別な出費となる療養費については、別途上乗せが可能であるのは当然である。しかし、調停委員会にもこのことをきちんと理解していない方がいたりするので、注意が必要。婚姻費用の制度そのものの理念的な理解が必須となる。

また、仮にその後、離婚という話し合いに進むにせよ、兵糧攻めに遭いながらでは話し合いもできない。まずは確実な生活費を確保して、そこから、前向きな話し合いに進む事の環境整備の大切さは言うまでもない。また、財産分与を決める上でも夫側が何をして働き、どんな財産を形成しているのか知っておかないと主張立証に苦しむことになる。ところが、夫の収入実態について、正確に知らされていない妻は多い。結婚に際して、充分に情報を開示しあう約束をしておくことも大切であるし、常日頃、情報を収集する姿勢を持ち続けることが大切。